Kingston HyperX Pulsefire Surgeのレビュー

今回はKingstonのハイエンドRGBゲーミングマウス「HyperX Pulsefire Surge」のレビューだ。

Kingston HyperXとは?

Kingstonはパソコン周辺機器を主に扱うメーカーで、そのゲーミングブランドがHyperXだ。半導体やマウス、マウスパッド、ヘッドセットなど幅広く扱っているが、日本では特にゲーミングヘッドセットのHyperX Cloudシリーズが人気で、大手レビューサイトでも高評価を得ている実績がある。かくいう僕も以前レビューしているので、興味がある人は見てほしいが、今回は企業よりフラグシップゲーミングマウスの製品提供を受けたのでレビューしたいと思う。ヘッドセット分野では鉄板とも言えるKingstonがマウス分野ではどうなのか、じっくり見ていくとしよう。

長所

〇発色が綺麗でデザインが格好いい。高級感があり、テンションが上がる。
〇かなり小さなマウスなので日本人や女性が扱いやすい。
〇専用ドライバが比較的使いやすい。丁寧な説明もある。
〇リフトオフディスタンスが1.1mm前後と非常に短いので使いやすい。
〇どのDPIでも安定動作するトップクラスのセンサー。
〇万人受けする持ちやすい形状。どんな持ち方でも違和感がない。
〇メインボタンに高耐久で押しやすいオムロン製スイッチを採用。
〇保証期間が2年とマウスにしては比較的長い。

短所

×重い。
×ケーブルがやや硬い。

製品仕様

・通信方式:有線
・センサー:光学センサー「Pixart PMW3389DM-HY」
・形状:左右対称(左手モードもあるがサイドボタンは右利き用)
・トラッキング速度:450IPS
・解像度:100~16,000dpi、50dpiごとに変更可能。
・解像度プリセット(デフォルト):800/1600/3200dpi
・大きさ:横120.24mm、縦62.85mm、高さ40.70mm
・重量:公称100g、実測100g。
・メインボタンスイッチ:オムロン製、耐久性5000万回
・サイドボタンスイッチ:TTC製で耐久性能不明
・ホイールボタンスイッチ:無名ブランド製で耐久性能不明
・DPIボタンスイッチ:TTC製で耐久性能不明
・ホイールエンコーダー:TTC 10(1Mの記載あり)、24回刻み
・リフトオフディスタンス:布系マウスパッドで1.1mm、プラスチックで1.2mm
・リフトオフディスタンス調整機能なし
・マイクロプロセッサ:NXP製のLPC11U14Fで、Cortex-M0系の32-bit ARM。
・ドライバレス機能あり、3プロファイル
・マクロ機能あり
・レポートレート:125Hz、250Hz、500Hz、1000Hz
・LED:搭載(16万色)
・ボタン数:6個
・加速:なし
・直線補正:なし
・ケーブルは布巻きでやや硬め
・最大加速:50G
・保証期間:2年間
・センサー位置:中央
・表面加工:滑りにくく、汗がかわく加工(上はさらさら、横はざらざら)
・型番:HX-MC002B

使い心地と体感レビュー

このマウスの一番の長所は360°のLEDラインが綺麗に発色することであろう。最初に起動した瞬間から虹色のウェーブが発色するからテンションが上がること間違いなしだ。専用のプラスチックラインを採用しているので、他のマウスとは一線を画す綺麗な発色で、独特の高級感が生まれている。LEDはプレイに直接関係はしないが、ユーザーのテンションを上げてくれるものなので、ゲーム自体が楽しくなりやすい。最近はマウスパッドやキーボードなど多くの物が発色するようになってきたので、揃えている人にもおすすめできる。

クリック感
左右メインボタンはオムロン製スイッチを採用しているだけはあり、反応速度も良くて押しやすい。押し心地としてはやや柔らかい感触。連打にはそこまで向いていないものの、通常使用には問題なく、遅延も感じない。サイドボタンは小さめで引っ込んでいて、やや押しにくい印象だが、誤爆はしにくくなっている。通常使用に問題はないが、僕みたいに出っ張っているサイドボタンが好きな人にはあまり向かないかもしれない。DPIボタンも引っ込んでいて、やや押しにくい。ホイールスイッチはやや硬め。サイド、ホイール、DPIボタンもオムロン製なら言うことなしだったが、多くのマウスは費用を抑えるためにTTC製などを使用しているので一般的と言える。

表面加工
表面加工は上側と両サイド、2パターンの加工が施されている。どちらの表面も滑りにくい表面加工が施されているのだが、上側はさらさら、両サイドはざらざらになっている。手のひらや指が当たる上側はさらさらした肌触りで、汗をかいてもすぐ渇くマットな感触だ。これが独特な高級感を生み出している。それに対して両サイドは、ざらつきのある表面でグリップ力を維持しやすい加工になっている。

裏面のソール
裏面は大きい2枚のソールが標準装備だ。大きい分、止めやすいので振り向き15センチ以下のハイセンシの人にとってはすごく使いやすいだろう。それに対して振り向き16センチ以上のミドルセンシ~ローセンシの人にとっては滑りがあまりよくないと感じるだろうから、小さいソールを四隅に張るなどして張り替えてもいいと思う。

ケーブルや付属品
ケーブルは細めの布巻ケーブル。細いから扱いやすくはあるのだが、やや硬かったのが残念なところ。どうしても気になるなら、分解して柔らかいケーブルに差し替えるといいだろう。付属品は特になく、説明書などしかなかった。

実写画像

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リフトオフディスタンス検証

布系マウスパッドとプラスチックのマウスパッドを用意して、0.1mmのコピー用紙を重ねていき、リフトオフディスタンスを検証した。結果は以下の通りだが、布でもプラスチックでも1.1mm前後と非常に優秀な結果となった。特にプラスチック系では長くなりがちなだけに、計測していて僕も驚いた。さすが最新のセンサーを搭載しているだけはある。

布マウスパッド
SteelSeries QCK:1.1mm
Artisan Zero:1.1mm
Roccat Dyad:1.1mm

プラスチックマウスパッド
Logicool G440t:1.2mm

重量と直線補正

計測した結果が以下の写真だが、公称通り、100gだった。実際に測ると数g軽いことが多いのだが、今回は公称通りという結果に。最近の有線ゲーミングマウスは100gの大台に乗ることはあまりないので、重いと言わざるを得ないであろう。多くの人は軽いことをのぞむが、逆に重いのが好きなプレイヤーもいるのでそういう人には刺さる製品と言える。これだけ小さくて重いマウスは滅多にない。分解するとLED部品が多かったので、それが原因だろう。

直線補正
ペイントでできるだけ丸い字を書いて直線補正を調べた。結果が上図だが、直線補正がかかっているようには感じなかった。きちんと切れている。設定でもオンにすることはできないので、直線補正を望む人でも入れることはできない。

分解して中身を確認

センサーはPMW3389DM-HY。末尾のHYはHyperX用のカスタムモデルのようだ。マイクロコントローラー(制御チップ)はNXP製のLPC11U14Fで、Cortex-M0系の32bit ARMだ。左右メインボタンはオムロン製のD2FC-F-K(50M)で、耐久性能は5000万回。サイドボタンとDPIボタンはTTC製で耐久性能不明。ホイールスイッチは無名ブランド製で耐久性能不明。ホイールエンコーダーはTTC 10で1Mの記載があったので、耐久性能は100万回と思われる。LED管理はSONIX製のLED17341JO。フラッシュメモリーはMacronix製のMX25L4006E。

大きさ、形状、比較画像

一番左からLogicool G304、Steelseries Sensei 310、Kingston HyperX Pulsefire Surge、BenQ ZOWIE EC2-Aだ。小型のマウスばかり並べたが、その中でも小さな方なので、女性や手が小さい人にうってつけのマウスだと言える。ゲーミングマウスは外国人用の大きなマウスが多いだけに、小さいのが好きな人にとっては貴重な選択肢と言える。僕は長年、Steelseries Senseiシリーズを使ってきたが、このマウスに変更しても慣れるのが速く、使いやすくて浮かせやすい良い形のマウスだと思った。操作しやすいから180°振り返ってもピタっとAIMをあわせやすい印象だ。逆に大きなマウスが好きな人にはあまり向いていない。

センサー性能のチェック

MouseTester1.2を使ってセンサーの性能をチェックした。400、800、1600、3200、6400、16000 DPIごとにポーリングレート1000Hzで計測。2.5秒の間に高速で5回の円を描いてテストした結果が下図だ。さすが最新センサーを使っているだけあってマウスポインタ飛びもなく綺麗な曲線を描いている。折り返しの時にやや内側に点が収束する傾向があるものの、実戦では特に問題は感じられなかったので大丈夫だろう。500Hzに下げると内側に寄る傾向もだいぶ薄くなって綺麗になるので、もし気になるのであれば500Hzの設定にすればいいだろう。

400DPI / 500Hzの時

専用ドライバの使い心地

専用ソフトウェアであるHyperX NGenuityは比較的使いやすかった。まず最初に丁寧な説明があり、直感で操作できるからだ。下図の1枚目の初期画面ではプロファイル作成ができる。ここで基本的なLED設定や切り替えができるようになっている。ここから編集ボタンをクリックすると、2枚目になり、ゲームごとのイメージカラーが設定できる。フォートナイトなら青などのカラーにできるので、これがなかなか面白かった。3枚目のLED画面では光らせ方、方向、スピードなどを設定できる。4枚目のパフォーマンスでは、DPI設定やポーリングレートの設定ができる。5枚目ではボタン割り当てやマクロ設定ができる。ここで左利きの設定にもできる。

公式の画像

総評

総評するとKingston HyperX Pulsefire Surgeは発色が綺麗で高級感があるハイエンドゲーミングマウスと言えるだろう。センサー性能も申し分なく、同社のフラグシップマウスとして堂々たる風格があると言っていい。ただし、小型の割に重い本体と、やや硬いケーブルは好みが分かれる所であろう。小型マウスの中でも一回り小さくて操作しやすいボディは、僕のような小型好きなFPSゲーマーには刺さると思うので、気になる人は手に取ってみては。

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